1月  2月  3月   (1/9「Haiku集 2014-2024」 ) (2/6 Nakano先生「共鳴句」)   (朝日俳壇2月)  (俳句「定型句」教本)

<春の季語> 春睦月  立春  早春  春浅し  余寒  春寒  春めく  雨水  二月尽  仲春  如月   啓蟄  春分  彼岸  春社  春の日  春光  春の空  春の雲  春の月  朧  朧月 春の星  春の闇 東風  春一番  風光る  春疾風  霾  春雨  春時雨  菜種梅雨  春の雪   斑雪   雪の果   春の霙  春の霰  春の虹  春雷  霞  陽炎  春陰  花曇 蜃気楼  逃水  春の山  春泥  残雪  木の根  雪崩  雪解  凍解  薄氷  氷解く  流氷  鞦韆  春の風邪  朝寝  春眠  春の夢  春愁

お正月を飾ってくれた花たち)
◆ 千両と万両飾り’24
◆ 薔薇パンジーハイビスカスのお正月
◆ 権現の山にこそあれ藪ツバキ
◆ 鎌倉の庭からひょっこりロドレイア

1/9 「Haiku集 2014-2024」を作った(こちら

2/6 Nakano先生からの「共鳴句」

  • 2017/4/6 🌸孫と来て神田川辺の花見かな
  • 🌸鎌倉や寺をめぐれば花いかだ(Simon)・・妙法寺で
  • 🌸✩ 掲示板の番号指しつ孫に春
  • 🌸◇ 交響曲イタリア響く秋の宵
  • 🌸鎌倉の庭に香るや金木犀
  • 🌸秋の雲ふわり流れて湾(うみ)青し
  • 🌸背を伸ばし歩いてみたり秋の日に
  • 🌸Even in a wheelchair I felt joy and happiness on that autumn day
  • 🌸”また明日”友と手を振る秋の暮
  • 🌸あの日からはや1年の冬至かな
  • 🌸春近し戸外歩行で陽のもとへ
  • 🌸山裾にポピーが二輪風に揺れ
  • 🌸Daycareの道に真白きハナミズキ
  • 🌸我が歩み励ます友のドレミの歌
  • 🌸降る雨にピアノの音よ溶けてゆけ
  • 🌸三角の笹の葉開き粽食む
  • 🌸陽に映えて金の穂揺らすあわだち草
  • 🌸ミズヒキのちいさき花のそっと咲き
  • 🌸冬枯れの山にかそけき日差しあり

2月

2/5 平潟町にも少しだけ雪が降った。

(O先生宛)金沢八景・平潟町は雪がぱらついた程度でしたが、私が通う、円海山のふもとに立地するデイケアは、今週火曜日がお休みになるほど雪が積もったそうです。昨日行きましたら、道路脇にまだ雪が残っていました。

◆ 降る雪に我をうましし母思う
◆ 里山に雪の降る朝我生まる
◆ デイケアへ上る坂道まだら雪(なごり雪) (2/9)
◆ 雪残る山裾に今日春の風
◆ 夕日射す山の斜面に浅き春
2/9 komorebi

2/13 久しぶりに外へ出た。潮の香りが強くて驚いた。

◆ 春の日や戸外の潮の香新しき    
2/13

🌸◆ いこより春は来たるや山遠し  (「良く出来ています」・・湘舎先生4/10)
◆ 春の山雪解け水を野に畑に
◆ 雪解けの水音聴きて春を知る
◆ 雪解けや小川の水もぬるむかな
◆ 雪解けの道に小さき春の跡(乾いた土が見える)
🌸◆ 雪解けの道に小さな土も見ゆ   (○印:湘舎先生 4/10)
ネコヤナギ

里の春「フキノトウ」 ☆ふるさとの思い出は、なぜかすべて雪解けの春から始まります。とりわけ春の花々が懐かしく思い出されます。「春」は若い日の夢と希望の象徴だったからかもしれません。

◆ 春の朝床の背中の暖かさ
◆ 吾子の声聞きつつ昼寝春の午後  3/14
◆ 春の陽に雑木林の明るさよ(明るけし) 3/15
◆ 春の陽や雑木林も光りおり  3/15

3/17 平潟湾に風が吹く

                
◆ 春風や大根の花北に揺れ
◆ 春風に北向く白き花大根

3/22 こもれびの雑木林に春風が吹いていた。

◆ 春風や冬木の林通り抜け
◆ 春風や雑木林の草揺らし

3/15
◆ 春風や青空に花ふたつみつ
◆ 春風に花も咲く日を待ちかねり

高浜虚子「自薦句集(復刻版)」より

朝日俳壇 2月  俳句「定型句」教本

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10月  11月  12月 

秋の季語

秋の山  秋の野  花野  秋の田  刈田  秋の水  水澄む  菊人形  きのこ狩り  紅葉狩り  芋煮会  秋思  椿の実  橡の実  柿  林檎  葡萄    初紅葉  薄紅葉  黄葉  照葉  黄落  柿紅葉  雑木紅葉  漆紅葉  銀杏黄葉  桜紅葉  樫の実  椎の実  コスモス  皇帝ダリア  白粉花  鳳仙花  秋海棠    残菊  紫苑  風船葛  弁慶草    稲の花  落穂  稗  玉蜀黍  蕎麦の花  野菊  藤袴  曼殊沙華  桔梗  女郎花  男郎花  吾亦紅 

冬の季語

  • 冬の朝 霜柱 小春 霜月 冬至 
  • 冬晴、冬早、冬の星冬北斗冬の空、冬の雪、冬の月、冬昴、天狼、冬凪、冬の風、寒波、北風、空風、冬の雨、しずり、冬の雷、冬霞、冬の霧、
  • 冬着、冬の山、山眠る、冬野、枯野、朽野(くだらの)、冬田、枯園、冬景色、水涸る、冬の水、冬の海、冬の川、霜柱、冬雲雀、海雀、海豚 冬の蝶、冬の蜂、冬桜冬牡丹、南天の実、室咲、蜜柑、冬林檎、木の葉、枯れ葉冬木立、枯木、枯桑、霜枯、冬芽、冬珊瑚、寒菊

10月

◆ 息切らし歩いた空にゴジラ雲
◆ 川も湾(Umi)も秋風に波揺らしおり
◆ 秋の陽に白波光る平潟の海

10/21 花壇散歩が難しそうに感じ、ちょっと意気消沈義気だった。

◆ ひな菊もテーブルで見る椅子生活
◆ 🌸ミズヒキのちいさき花のそっと咲き
◆ ベランダのMarigoldに秋を知る
◆ 秋風に乗れるかヨットが勢ぞろい

10/22(日)、23(月)と、続けて花壇散歩実現。

◆ 海沿いの庭にコスモス風に揺れ  
◆ コスモスの季節に花壇の散歩かな
◆ 湾の庭コスモスダリア吾亦紅
◆ ひな菊が秋を告げるかそっと咲き
◆ 青空に高く顔上げ金木犀
◆ 海面近く鴎群れ飛ぶ秋の朝  10/24

10/25 こもれびにて

◆ リハビリを初めて楽しと思えし日
◆ リハビリの我が背を押すや秋の風
◆ 秋風を受けて一歩ずつ進む
◆ 心地よし雑木色づく歩行コース
周辺の市民の森

11月

◆ 今年(kozo)もまた空高く咲くコスモスよ
◆ ひそやかに強く香るや秋の薔薇
◆ ノイバラの小さき赤い実揺れる秋
◆ 野菊咲く里山の道に思い馳せ
◆ 小菊あり思い出はいつも「人形展」
◆ 遠い日に父の愛でたる懸崖菊
大船FCの花を見て

11/17 急に寒くなり、Daycareの大きな浴室も外の冷たい雨に曇りがち。

◆ 秋雨に浴室かすみ声くもる
◆ 秋風にふと見渡せば樹々寒し
◆ 夕空に三日月冴えて冬近し
◆ 冬日浴び浴槽に左腕伸ばしてみる(”Very Good” by Ms. Mur)11/22
◆ 秋の午後「からたちの花」そっと弾き
◆ みちのくの山道に咲く白き花(一緒に弾いた「北秋の」より・・)
◆ 海を行く釣船に一羽冬鴎 (12/6) (”Good” by Ms. Mur)
◆ 里山の陽だまりに咲く冬のひまわり(12/13 at Komorebi)
◆ 湯気の立つ浴槽に二つ三つ冬の柚(12/20 at Komorebi)

12/27 俳句を考える時間があるのはこもれび浴槽の3分間!今日もまた駄作と知りつつ句作かな

◆ こもれびの浴槽私の俳句室
◆ 冬枯れの山を見上げて句作かな
◆ 🌸冬枯れの山にかそけき日差しあり
◆ 葉牡丹に黄菊金糸の正月飾り

é:アクサン テグュ  à:アクサン グラーヴ;アクサン テグュの反対、右肩下がりのチョン「`」は、アクサン グラーヴ(accent grave)というもの。é・à・ô・ï・ç  Bonjour. Je voudrais un café, s’il vous plaît.

 Les Champs-Elysées    Le Temps des Cerises

「サクランボの実る頃」・「オー・シャンゼリゼ」解説  ★「フランス語の基礎」YouTube  「フランス語の発音」 Viens Bien  ★おフランスの地図!

この記事がどこにあったか思い出せない。FauréのRequiemだった。

  1. 「´」は【アキュート・アクセント】と呼ぶ
  2. Windowsで「é」を入力する手順
    • Windowsの場合は入力モードを「ひらがな」に変更してShiftEキー大文字のEを入力。この段階でも変換候補が表示されるが、このリストの中に「é」はない。スペースバー横の変換キーを2回入力することで先ほどとは異なる変換候補が表示。その中に「é」があるので、マウスでクリック、もしくは入力したいéのところまで変換キーを押し続け、辿り着いたところでEnterキーを入力。test;é(Eと入れてからスペースバー横の変換キーを2回押すと選択肢が出る。)é é é
    • iPhoneで「é」を入力する手順
    • iPhoneで「é」を入力する手順
    • iPhoneでは英字キーの「e」を長押しすることでさまざまなタイプの候補が出るので、入力したい文字があるところまで指をスライドさせます。
    • カタカナのエ(全角)をタイピングしてもできた!E ⇒é(笑)

「フランス語の基礎」

05,フランス語_ 主語人称代名詞_改製版~私は、君は、あなたは…
konnichiwa
sayonara
Bonjour[bɔ̃ʒur] /bɔ̃ʒuːʁ!/おはよう
Je voudrais un café, s’il vous plaît.コーヒーお願い
Allons-y!/alɔ̃z-i!/
Au revoir!/o ʁəvwaːʁ!/
フランス語の実生活での基本フレーズ 〜音声と発音記号

Bien sûr! 
Bien! /bjɛ̃!/
Bienvenue! /bjɛ̃vəny!/
Bonjour! /bɔ̃ʒuːʁ!/
Bonne chance! /bɔn ʃɑ̃ːs!/
Bonne nuit! /bɔn nɥi!/
Bonsoir! /bɔ̃swaːʁ!/
Combien ça coûte? /kɔ̃bjɛ̃ sa kut?/
Comment allez-vous? /kɔmɑ̃t- ale-vu?/
Comment vas-tu? /kɔmɑ̃ va-ty?/
Comment vous appelez-vous? /kɔmɑ̃ vuz- aple-vu?/
Comment ça va? /kɔmɑ̃ sa va?/
Comment? /kɔmɑ̃?/
Comprenez-vous? /kɔ̃pʁəne-vu?/
De rien! /də ʁjɛ̃!/
Enchanté! /ɑ̃ʃɑ̃te!/
Est-ce que vous parlez anglais? /ɛ-s kə vu paʁle ɑ̃ɡlɛ?/
Est-ce que vous pouvez l’écrire? /ɛ-s kə vu puve lekʁiːʁ?/
Est-ce que vous pouvez m’aider? /ɛ-s kə vu puve mede?/
Et toi? /e twa?/
Et vous? /e vu?/
Excusez-moi! /ɛkskyze-mwa!/
Il n’y a pas de quoi! /il nj- a pa də kwa!/
J’ai vingt-et-un ans. /ʒe vɛ̃t-e-ɛ̃n- ɑ̃./
J’ai chaud. /ʒe ʃo./
Je suis malade! /ʒə sɥi malad!/
Je vais bien! /ʒə vɛ bjɛ̃!/
Merci beaucoup! /mɛʁsi boku!/
Merci! /mɛʁsi!/
Monsieur! /məsjø!/
Non! /nɔ̃!/
Non, merci! /nɔ̃, mɛʁsi!/
Où sont les toilettes? /u sɔ̃ le twalɛt?/
Pardon! /paʁdɔ̃!/
Qu’est-ce qu’il y a? /kɛ-s ki- j- a?/
Qu’est-ce que c’est? /kɛ-s kə sɛ?/
Qu’est-ce que c’est que ça? /kɛ-s kə sɛ k sa?/
Qu’est-ce qui se passe? /kɛ-s ki s pas?/
Quel âge avez-vous? /kɛl aʒ ave-vu?/
S’il vous plait! /sil vu plɛ!/
Très bien! /tʁɛ bjɛ̃!/
Très bien, merci! /tʁɛ bjɛ̃, mɛʁsi!/
Un moment, s’il vous plait! /ɛ̃ mɔmɑ̃, sil vu plɛ!/

フランス語の発音 Viens Bien

「フランス語の発音 -6-」よくつまづくフランス語の発音の詳しい説明
「フランス語の発音 -2-」鼻母音

おフランㇲの地図

知らなかったフランスの国内地図

French Study_2 “Samson et Dalila”

Voici le printemps – Camille Saint-Saëns / さあ春がここに – カミーユ・サン=サーンス

Voici le printemps nous portant des fleurs

♪Samson et Dalila, Chor der Philistines (花を運ぶ春が来た)(kyoko先生の歌あり)

Samson & Dalila Kyoko-sensei

「サクランボの実る頃」「オー・シャンゼリゼ」解説

【さくらんぼの実る頃 Le Temps des Cerises】

【さくらんぼの実る頃 Le Temps des Cerises】フランス語歌詞朗読と解説 紅の豚ジーナが唄う恋のシャンソン 発音のコツ、パリ・コミューン

【オー・シャンゼリゼ フランス語歌詞和訳&解説】観光情報も!

♪ Les Champs-Élysées/Daniele Vidal

Les Champs-Élysées


Je m’baladais sur l’avenue
Le coeur ouvert à l’inconnu
J’avais envie de dire bonjour
À n’importe qui


N’importe qui et ce fut toi
Je t’ai dit n’importe quoi
Il suffisait de te parler
Pour t’apprivoiser

Aux Champs-Élysées
Aux Champs-Élysées
Au soleil, sous la pluie
À midi ou à minuit
Il y a tout ce que vous voulez
Aux Champs-Élysées

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Audibleで読む鎌田東二 ”聴く歴史・古代『天照大神』”が面白い。そう、「面白」は喜びで顔面が白く光り輝くことだと。

 スサノオの悪事に懲りて天岩戸に入った天照大神をこの世に戻すため、大岩の前でアメノウズメの命が神がかりのようにムネとホトがあらわにして踊ったのでその音が天の世界が鳴りひびいてたくさんの神がいつしよに笑い、「あはれ、あな面白、あな楽し、あなさやけ、おけ」と言った。その意味は、”天晴れ(あっぱれ)素晴らしい、おお人の顔が光り輝く、た(手)のし(伸ばし)・踊りたくなる、万物が生き生きとする”の意味と知り、目からウロコだった。

 鎌田東二 1951生。國學院大學文学部哲学科。國學院大學大学院神道学専攻単位取得満期退学。国際日本文化研究センター共同研究員・客員助教授(1989年-2000年)。ダブリン大学(アイルランド)ケルティック・スタディーズ客員研究員(1995年)。2001年3月 学位請求論文「言霊思想の比較宗教学的研究」により、筑波大学から文学博士号「博士(文学)」(論文博士)を授与

現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶  武田祐吉訳(大正・昭和期の日本の国文学者)

一、イザナギの命とイザナミの命   二、天照らす大神とスサノヲの命  三、スサノヲの命  五、天照らす大神と大國主の命  島々の生成 ――神が生み出す形で國土の起原を語る。――

わたくし安萬侶やすまろが申しあげます。
 宇宙のはじめに當つては、すべてのはじめの物がまずできましたが、その氣性はまだ十分でございませんでしたので、名まえもなく動きもなく、誰もその形を知るものはございません。それからして天と地とがはじめて別になつて、アメノミナカヌシの神、タカミムスビの神、カムムスビの神が、すべてを作り出す最初の神となり、そこで男女の兩性がはつきりして、イザナギの神、イザナミの神が、萬物を生み出す親となりました。そこでイザナギの命は、地下の世界を訪れ、またこの國に歸つて、みそぎをして日の神と月の神とが目を洗う時に現われ、海水に浮き沈みして身を洗う時に、さまざまの神が出ました。それ故に最古の時代は、くらくはるかのあちらですけれども、前々からの教によつて國土を生み成した時のことを知り、先の世の物しり人によつて神を生み人間を成り立たせた世のことがわかります。

古事記上卷 幷序

臣安萬侶言。夫、混元既凝、氣象未效、無名無爲、誰知其形。然、乾坤初分、參神作造化之首、陰陽斯開、二靈爲群品之祖。所以、出入幽顯、日月彰於洗目、浮沈海水、神祇呈於滌身。故、太素杳冥、因本教而識孕土產嶋之時、元始綿邈、頼先聖而察生神立人之世。寔知、懸鏡吐珠而百王相續、喫劒切蛇、以萬神蕃息與。議安河而平天下、論小濱而淸國土。

是以、番仁岐命、初降于高千嶺、神倭天皇、經歷于秋津嶋。化熊出川、天劒獲於高倉、生尾遮徑、大烏導於吉野、列儛攘賊、聞歌伏仇。卽、覺夢而敬神祇、所以稱賢后。望烟而撫黎元、於今傳聖帝。定境開邦、制于近淡海、正姓撰氏、勒于遠飛鳥。雖步驟各異文質不同、莫不稽古以繩風猷於既頽・照今以補典教於欲絶。

国立公文書館のサイトより

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ヤマボウシ2023

7月  8月  9月  

7/4 梅雨の合間に歳時記を開いてみた。

◆ 水無月や笹の香りに母思う
◆ 三枚の笹葉で包む粽(ちまき)かな
◆ 🌸三角の笹の葉開き粽食む
2021 Ofuna FC

六月を奇麗な風の吹くことよ  正岡子規

六月の花のさざめく水の上   飯田龍太

六月や身をつつみたる草木染  大石香代子

総帆展帆七月の雲かがやかす  須賀一惠

七月の夜に入る山のくるみの木 嶺 治雄

7/21 暑いけどお風呂は快適・楽しい時間

◆ 夏風呂に山からの風そっと吹き
◆ 山からの風受け風呂には三老女
猛暑も何のその、老女たちはのんびり浴槽でおしゃべりをします。

8/6 Mari is now in San Francisco

◆ Mariのいるサンフランシスコ青い空
◆ ”妹”腕に微笑むMariに陽のやさし
◆ American Blueの小さき花涼し
◆ 沖縄の花も避難の酷暑かな
◆ 暑さにもめげず「左・右」前進だ!

9/19 NHK Drama”らんまん” より「 「この雪の消(け)残る時にいざ行かな」(徳永)「山橘の実の照るも見む」(万太郎)

 「万葉集」にある大伴家持の歌。「この雪が消えてしまわないうちに、さあ出掛けよう。ヤブコウジの実が雪に照り輝く様も見よう」(高岡市万葉歴史館の公式サイトから)。

天平勝宝2年(西暦750年)12月の雪の日に詠まれた歌。

– rough meaning: Now, let’s go before this snow disappears. Let’s watch the fruit of the mountain Yamatachibana shine.

参考たのしい万葉集」 「高岡市万歴史館

9/24 酷暑を乗り切りやっと行けた大船フラワーセンター

◆ コスモスを探し走れば赤とんぼ(Simon)
◆ 🌸陽に映えて金の穂揺らすあわだち草
◆ 植物園の隅に一輪彼岸花
◆ 植物園木陰のカフェでピクニック
◆ 芝生広しいっぱいに手を伸ばしおり(子と孫たち)
◆ 青空まで届きそうな樹見上げたり (私・・・)

9/27 こもれび:「そういえば、俳句を忘れていた!」と気づく。

◆ ふとみれば桜葉色づく九月かな
◆ ひとりふたり来なくなる人を思う秋 (寂しい)
Komorebiにて

Audible で中西進による万葉集の「貧窮問答歌(びんぐうもんどうか)」についての研究解説を2度じっくり聞いた。「清貧」に甘んじることを美徳とする日本についての憶良のものの見方について、目からうろこの内容だった。「子等を思ふ歌」の解釈も学校で勉強したこととは全く異なり、子をいとおしむ歌などではなく、逆に「Logosを重んじ自分を律して生きる『士(男の子)』のとるべき態度がそれでよいのか?」と問う歌だった!

講演 歴史社会

「貧窮問答歌」で生き方を説いた゛知”の万葉歌人山上憶良

中西進(奈良県立万葉文化館館長)

異端の万葉歌人・憶良を知る

「清貧」に甘んじることを美徳とする日本において、憶良はまったく反対の考えを持っていた。恋愛の歌が多い万葉集の中で、「貧乏」をテーマとした憶良という特異な歌人について中西先生が語る。「万葉歌人・山上憶良。その原点は朝鮮半島生まれの「在日」という生い立ちにあった。「貧窮問答の歌」など貧困・病苦・老い・生死を見つめたリアルな社会派詩人—-憶良の歌う悲しみは、現代に通じる悲しみである。」(「悲しみは憶良に聞け」中西 進著 単行本:解説より)

「小学館」のページより

貧窮問答歌」をご存知でしょうか? 日本最古の和歌集「万葉集」におさめられている山上憶良の歌。『万葉集』巻五所収の長歌と反歌1首。奈良時代初期の歌人山上憶良作。貧しい者とそれよりもさらに貧しい者とが,貧乏生活を問答の形で述べ合ったもの。そこに示された貧窮の様相は写実的で,班田制下の農民の姿を余すところなく伝えている。


貧窮問答歌の代表的な部分

竈(かまど)には 火気(けぶり)吹きたてず 甑(こしき)には 蜘蛛(くも)の巣かきて 飯(いひ)炊(かし)く

此(こ)の時は 如何(いか)にしつつか 汝(なんじ)が世は渡る

世間(よのなか)の道 世間を憂(う)しと恥(やさ)しと思へども 飛び立ちかねつ鳥にしあらねば
貧窮問答歌の「答え」にあたる歌の最後の部分。

貧窮問答歌の作者、山上憶良とは

「小学館」編集のサイトでは「生まれたのは、660年ごろといわれていますが、具体的な日時は不明」としていますが、中西進ははっきりと朝鮮百済からの渡来人(4歳で渡航)としての identity とConpitency (abilityとは異なる”対応力”(適応能))を持った人物としていて説得力があります。

山上憶良が「貧窮問答歌」「子等を思ふ歌」など異色の歌を作ったのはなぜか?

2022/5/25 2022/10/29 芸術・科学技術・芸能(テレビ)・文化

山上憶良

山上憶良と言えば、「銀(しろがね)も金(くがね)も玉(たま)も何せむにまされる宝子に如(し)かめやも」という「子等を思ふ歌」が有名で、万葉集にも多くの歌が収録されていますが、「貧窮問答歌」など他の歌人とは違った思想性・社会性を帯びた異色の作風です。

なぜ彼はこのような歌を作ったのでしょうか?

1.山上憶良とは

山上憶良(やまのうえのおくら)(660年~733年頃)は奈良時代の官人・歌人で、出自については不明ですが百済系渡来人説など諸説あります。「百済系渡来人説」を唱えたのは、「令和」の元号考案者として有名になった万葉学者の中西進氏(1929年~ )です。憶良は、天智・天武両天皇の侍医を務めた百済人の憶仁の子で、百済の滅亡に際して父とともに日本に渡来し、近江国甲賀郡山直郷に住みつき、山上氏を称するようになったということです。

702年、42歳の時に遣唐使の随員(無位山於憶良)として唐に渡り、704年に帰国後は伯耆守・東宮侍講を経て筑前守となり、大宰府で太宰帥(だざいのそち)の大伴旅人(おおとものたびと)(665年~731年)らと交わり「筑前歌壇」を形成しています。遣唐使の随員に選ばれたのは、漢文学の学識を認められたからだと思われますが、官位もなく、下級役人でした。

しかし、唐で最新の学問を修めて帰国した彼は、伯耆守に任じられ、さらには皇太子(後の聖武天皇)に学問を教える東宮侍講に抜擢されています。聖武に仕えた彼は出世のパスポートを手に入れたように見えます。しかし、何かの失敗をしたのか、天皇や藤原氏から嫌われたのか不明ですが、聖武天皇が即位直後の726年頃に筑前守として九州に左遷され、中央政界から遠ざかります。

一般的に官人は地方で蓄財して都に戻るものですが、彼は後に都に戻っても貧困のままだったようです。彼の清廉で真面目なところが藤原氏に嫌われたのかもしれません。

余談ですが、菅原道真は学者一族出身ですが、出世意欲・上昇志向が強く、藤原氏と競って右大臣にまで上り詰めますが、藤原氏の讒言によって太宰府に左遷されました。憶良は道真ほど出世することもなく、大宰府に左遷され、都に戻った翌年に不遇のうちに亡くなったようです。

2.山上憶良が思想性・社会性を帯びた異色の歌を作った理由

彼の歌は哀愁の漂うしみじみとしたものが多くなっています。病気や貧困、老いや死など庶民の苦難をテーマにしたものが多く、「相聞歌」(恋の歌)や「雑歌」(儀式の歌)は作っていません。彼は律令体制下の重圧に喘ぐ人々に、門閥もなく出世の道を閉ざされた不運な自分の境遇を重ね、思うように行かない現実と知識人としての自負と苦悩を表現したかったようです。

彼は柿本人麻呂(660年頃~724年)や山部赤人(?~736年?)を中心として花開いた万葉の世界にあって、人麻呂のような儀礼的な歌を歌わず、赤人のような叙景的な歌も詠みませんでした。万葉集に多い恋の歌もありません。それよりも世の中の貧しい人々のため息、子を思う気持ち、老残の身の苦しみこそ、彼が歌を通じて訴えたかったことです。

「貧窮問答歌」は地方役人として農民たちの生活の困窮ぶりを間近に見て、それを貧者とさらに貧しい貧者との問答とした長歌と反歌一首です。朝廷の地方役人の立場の彼が、民の側に立ったこのような歌を詠んで大丈夫なのかと他人事ながら心配になりますが、このように訴えなければならないほど庶民の困窮はひどいものだったということでしょう。

3.山上憶良の歌

(1)子等を思ふ歌

瓜食(は)めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ いづくより 来りしものぞ 眼交(まなかひ)に もとなかかりて 安眠(やすい)し寝(な)さぬ   ・銀も 金も玉も なにせむにまされる宝 子にしかめやも

(2)貧窮問答歌

(3)秋の七草の歌

なお、彼の歌で異色なものに2首の「秋の七草」の歌(2首目は「旋頭歌(せどうか)」)があります。 ①秋の野に咲きたる花を指折り(およびをり)かき数ふれば七種(ななくさ)の花 ②萩の花尾花葛花瞿麦(なでしこ)の花姫部志(をみなへし)また藤袴朝貌(あさがほ)の花

※ 山上臣憶良には七夕を詠んだ歌があり、万葉集巻八にまとめて載せられている。人生の苦悩を歌い続けた憶良にしては、めずらしく風月や伝説を詠んだものであるが、いづれも自発的に作ったものではなく、官人たちの宴の席で、求めに応じて歌ったものと思われる。

※ (中西)憶良は(子を思うような)「凡庸」を否定した。憶良の周りにある「社会」(約束事)の存在を意識し、その中でも「(律令)官僚」の存在を意識し、その中心になろう、理想的な存在になりたいと欲した。

”士(をのこ)やもむなしくあるぺき万代に語り継ぐべき名は立てずして                        

士であるためにはConpitency(応答能) をもち世の中の名声を得ることが大切だと思い憧れていたのではないか。百済経由の大陸文化を身につけた知の人新しい時代が生んだ歌人であった。

風雑(まじ)り 雨降る夜の 雨雑り
雪降る夜は すべもなく 寒くしあれば
堅塩を 取りつづしろひ 糟湯酒(かすゆさけ)
うち啜(すす)ろひて 咳(しはぶ)かひ 鼻びしびしに
しかとあらぬ 髭掻き撫でて 吾(あれ)をおきて
人はあらじと 誇ろへど 寒くしあれば
麻衾(あさふすま) 引き被(かがふ)り布肩衣(ぬのかたきぬ)
ありのことごと 着襲(そ)へども 寒き夜すらを
我よりも 貧しき人の 父母は 飢ゑ寒からむ
妻子(めこ)どもは 乞ひて泣くらむ
この時は いかにしつつか 汝が世は渡る

【訳】風まじりに雨が降る夜、雨まじり雪降る夜はどうしようもなく塩を舐めながら糟湯酒をすすり、咳をしながら鼻をすする。

少しはでているヒゲをなでて、自分より優れたものはいないだろうとうぬぼれているが寒くて仕方がないので、麻の布団をかぶって
麻衣を何枚重ねても寒い夜だ。

私よりも貧しい人の父母は飢えてこごえ、妻子は泣いているだろう。どうやってあなたは暮らしているのか。

天地(あめつち)は 広しといへど 吾がためは
狭(さ)くやなりぬる 日月は明しといへど
吾がためは 照りや給はぬ 人皆か
吾のみやしかる わくらばに 人とはあるを
人並に 吾れもなれるを 綿も無き 布肩衣の
海松(みる)のごと わわけさがれる かかふのみ
肩に打ち掛け ふせいおの まげいおの内に
直土(ひたつち)に 藁解き敷きて 父母は 枕の方に
妻子どもは足の方に 囲みいて 憂へさまよひ
竈(かまど)には 火気(ほけ)吹きたてず 甑(こしき)には
蜘蛛の巣かきて 飯炊(いひかし)く 事も忘れて
ぬえ鳥の のどよひ居るに いとのきて 短き物を
端切ると 言えるが如く しもととる
里長(さとおさ)が声は 寝屋戸まで 来立ち呼ばひぬ
かくばかり 術なきものか 世の中の道

世間を憂しとやさしと思へども

飛び立ちかねつ鳥にしあらねば

【訳】天地は広いというが、私には狭い。太陽や月は明るいというが、私のためには照らしもしない。他の人も皆そうなのか、私だけなのか。

人として生まれ、人並みに働いているのに綿も入っておらず海松のように破れて垂れ下がったものばかりを肩にかけて、つぶれかかり曲がって傾いた家の中には、地面に藁を敷いて、父母は枕の方に、妻子は足の方に、私を囲むようにして悲しんだりうめいたりしている。

かまどには火の気もなく、米をにる器には蜘蛛の巣がはって飯を炊くことも忘れてしまったようだ。

かぼそい声を出していると、「短いもののはしを切る」とでも言うように鞭をもった里長の声が寝床にまで聞こえる。

世の中というのはこれほどどうしようもないものなのか。この世の中は辛く、身も痩せるように耐え難く思うけど、飛んでいくこともできない。鳥ではないのだから。

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