今の日本はどこへ行こうとしているのか?桜を見る会を巡る問題点を解いていくと、単なる”Akie枠”の問題ではないことがいよいよ見えてくる。   <毎日新聞の論考より> 2020.Jan.


「桜を見る会」は「憲法違反」「平等、知る権利阻害」 木村草太氏指摘 

安倍晋三首相の「桜を見る会」には「公的行事の私物化」「公選法違反ではないか」など、多岐にわたる批判が相次いでいる。憲法学者の木村草太・首都大学東京教授は「法の下の平等や、国民の知る権利を阻害しており、憲法違反の疑いがあります」と訴える。 FULL TEXT


「合法的」に公文書を隠蔽する政権のたちの悪さ 瀬畑 源氏 

首相主催の「桜を見る会」を巡る問題では、公文書である招待者名簿を、内閣府が会の約1カ月後、野党議員が資料請求した昨年5月9日にシュレッダーで廃棄したことにも批判が集まった。バックアップデータも復元されず、不適切な人物を招待した疑惑も検証できないままだ。公文書管理に詳しい瀬畑源・成城大非常勤講師は「公文書管理法の理念を無視し、抜け道を使って合法的に隠蔽(いんぺい)した。政治倫理的に極めて問題だ」と指摘し、文書がないことを理由に説明責任を果たさない政府の姿勢に疑問を投げかける。 FULL TEXT


味方なら「いい思い」敵なら「冷や飯」安倍政治の本質を可視化 内田樹氏

この「桜」問題、どう見ていますか。◆安倍晋三首相の、戦後日本の自民党政治の中でも極めて特異な政治手法が、この桜を見る会で可視化されたと思います。◆自民党が長期にわたって与党でいられたのは、イデオロギー政党であるよりは、広範な国民の欲求を受け入れる国民政党を目指してきたからです。できるだけ多くの国民の支持を得たいという希望を捨てたことはない。そのためには、野党とも妥協する。国論を二分するような政策的対立はできるだけ避けようとしてきた。・・・


1/20から国会論戦が始まった。でも、恐ろしいことに、どんなに攻められても責められても「へのかっぱ」論理が通じない、通じないことを気づいているのかいないのか、バカ丸出しでも「知らんぷり」の怖さ。日本は危険かもしれない。


(2020.Dec 23) Abeの国会での118回の虚偽答弁が検察と国会の調査で知られることとなり、「サクラ問題」が論議されている。

 12/25 Abeが国会で追及を受けた」

Abeの曲解「赤木ファイル公開に寄せて」 2021/6/30 朝日新聞南記者の記事

大阪地裁が国に存否を明らかにするよう求めたことで、国会にもようやく提出されることになりましたが、提出された6月24日、安倍さんが産経新聞のコラムの写真を添えて、ツイッターで次のような投稿をしました。<《この赤木氏は明確に記している。✿ 「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」 この証言が所謂「報道しない自由」によって握り潰されています。》――@AbeShinzo>

たしかに、518ページにわたる「赤木ファイル」には、以下のような記述があります。<本省において、議員説明(提出)用に、決裁文書をチェックし、調書の内容について修正するとの連絡受。本省の問題意識は、調書から相手方(森友)に厚遇したと受け取られるおそれのある部分は削除するとの考え。現場として厚遇した事実もないし、検査院等にも原調書のままで説明するのが適切と繰り返し意見(相当程度の意思表示し修正に抵抗)した> 安倍さんが強調した「現場として厚遇した事実もない」という記述については、朝日新聞をはじめ、主要な新聞が報じている内容であり、「報道しない自由」によって握り潰されているということはありません。 Full Text

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加来徹がソリストを務めるのでコロナ感染者激増の中勇気を出して(?)みなとみらいのコンサートホールへ。前2列は空席にしてたので最前列で加来さんの美声と雄姿が見られると楽しみにしてたけど、ソリストは中盤というか後列にいた!Orchestraの崔さんの今にも椅子から落ちそうな演奏ぶりと広上淳一の息、唸り声、靴音はよく聞こえたけど、加来さんのお声がちょっと遠かったのが残念。大好きな林美智子さんなんて全く見えなかった。小林沙羅さんも西村さんももっと近くでお声をお聞きしたかった!演奏は大迫力で感動的だった。二期会合唱団16名の合唱は大変良かった。オーケストラでは管楽器が弱い(Berlin Philばかり聞いてるからかな?)交響曲第1番も侮りがたい素晴らしさだった。

みなとみらい、Queen’s Towerのイルミネーションも心なしか地味目?

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 これ!面白い。

 琉球列島への3万年前の人類到達 偶然の漂着ではない 2020/12/4

 約3万年前に琉球列島に住み着いた祖先たちは、黒潮に流されて偶然漂着したのではなく、意図して島へ航海した「開拓者」だった可能性が高い。そんな論文を東京大などのグループが3日、科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。海洋調査用の漂流ブイの経路などを詳しく分析した結果、「漂流説」が強く否定されたという。

 琉球の島々には3万年前ごろの旧石器時代の遺跡が点在し、人が台湾やフィリピン方面から海を渡ってきたと考えられている。人が移住するためには、10万年以上前からほぼ流路が変わっていない世界最速級の海流、黒潮を横切らなければならない。

漂流ブイの例=Global Drifter Program/Lagrangian Drifter Laboratory, Scripps Institution of Oceanography, University of California San Diego提供

グループは、海に流して位置や水温などを計測する漂流ブイに着目。米海洋大気局などに集まる世界各地のデータから、1989年から2017年に台湾東岸やルソン島北部から流された138個の経路などを調べた。

分析した138個の漂流ブイの経路。台湾とルソン島から流されて黒潮を横切ったブイは6個だった=グループの郭天俠さん提供

 大多数は黒潮を横切れず、台湾の北方海上や中国大陸の方へ向かった。黒潮を横断した6個はいずれも台風や強い季節風の影響を受けていた。人が無事に航海するのは難しい気象条件と考えられた。また8個は九州やトカラ列島付近まで達したが、2~3週間かかるため人が舟の上で生き続ける可能性も小さいと思われた。

 新しい島で人口を維持するには少なくとも男女計10人程度が必要という。漂流する舟に男女がうまく乗り合わせて島に到達する確率は極めて低いと結論づけた。

 一方、ブイの中には台湾などへ再び漂着したものもあった。舟で漂流しながら生還した人が経験を基に航海の知識を身につけ、人々の中に蓄積されたとも考えられるという。

2019年に台湾から与那国島へ渡った丸木舟による航海実験の様子(「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」提供)

 グループは昨年、国立科学博物館が主導した「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」で、5人乗りの丸木舟による台湾から与那国島への航海を成功させている。海部陽介・東京大総合研究博物館教授(前国立科学博物館人類史研究グループ長)は「漂流説がほとんどあり得ないことを、初めて説得力を持って示せた。海を渡った祖先は、意図的な移住に挑戦した開拓者というイメージが適切だろう」としている。

Palaeolithic voyage for invisible islands beyond the horizon

Abstract

How Palaeolithic maritime transportation originated and developed is one of the key questions to understand the world-wide dispersal of modern humans that began 70,000–50,000 years ago. 

However, although the earliest evidence of maritime migration to Sahul (Australia and New Guinea) has been intensively studied, succeeding development of Paleolithic maritime activity is poorly understood. Here, we show evidence of deliberate crossing of challenging ocean that occurred 35,000–30,000 years ago in another region of the western Pacific, the Ryukyu Islands of southwestern Japan. 

Our analysis of satellite-tracked buoys drifting in the actual ocean demonstrated that accidental drift does not explain maritime migration to this 1200 km-long chain of islands, where the local ocean flows have kept the same since the late Pleistocene. 

Migration to the Ryukyus is difficult because it requires navigation across one of the world’s strongest current, the Kuroshio, toward an island that lay invisible beyond the horizon. This suggests that the Palaeolithic island colonization occurred in a wide area of the western Pacific was a result of human’s active and continued exploration, backed up by technological advancement.

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Introduction

The rise of voyaging technology beyond nearshore boating was a key for early modern humans to exponentially expand their habitable territory on the globe. 

Maritime migration to Sahul (a combined continent of Australia and New Guinea), which occurred about 47,000 years ago or earlier, is the oldest accepted evidence for open ocean crossings by modern humans1,2,3,4,5, and has been central to such discussion. 

There is growing consensus that the colonization of Sahul was a consequence of deliberate voyages, based on theoretical considerations and circumstantial evidence such as the need of repeated sea-crossings, a more or less large number of immigrants needed to establish a viable population, and archaeologically demonstrated advanced maritime adaptation including pelagic fishing4,6,7,8,9 (but see ref.10 for a contrary view). 

Although the exact seaway taken by these Palaeolithic voyagers still remains undetermined, at least one main route ensured visibility of target islands all through the course to Sahul11,12,13,14. The densely distributed large islands and the warm sea surface temperature of Wallacea (eastern Indonesia) were advantageous for these earliest voyages.

However, the western Pacific holds other areas with evidence of sea crossings during the Marine Isotope Stage 3, which are equally important to understand the developmental processes of early maritime technology and activity. 

The Ryukyu Island Arc in southwestern Japan (Fig. 1) is particularly interesting in this context. Here, archaeological sites found on six different islands suggest that maritime migration occurred ~ 35,000–30,000 years ago both from north (via Kyushu) and south (via Taiwan)15

Migration to these islands is challenging. The islands are small, of low elevation and not all are intervisible. Moreover, one of the world’s largest and strongest ocean currents, the Kuroshio, intervenes the water way (Fig. 1).

Fig. 1

「滝川人」って何??  2020/8/17

 日本列島人類史の冒頭を飾る📍港川遺跡(沖縄県八重瀬町)。旧石器時代人の全身骨格がまとまって見つかった点で、世界でもまれな遺跡だ。この「港川人」が発見されたのは50年前、1970(昭和45)年8月だった。

 人骨は、📍フィッシャーと呼ばれる🔹石灰岩の割れ目から出た。沖縄本島は隆起したサンゴ礁でできた石灰岩で覆われている。港川遺跡は良質な石灰岩の採石場だった。FULL TEXT

以前の歌の先生のご自宅にお花を届けるので、「紅葉のころ、行きましょうね」と。ちょうどその時が来たので行ってきました。浄妙寺の石窯ガーデンパレスでのランチも!良い一日でした。


(撮ってはいけない場所!キレイ。コロナのせいで撮影できた)

 石窯ガーデンプレイスでランチ (¥3,080)

<皇室女子の結婚問題> 

ほとんどストップしていた議論が、さすがにもう時間がないと思われてきたのか、このごろ新聞などにも時々現れるようになってきた。コロナの中、御所でボーッとのんびり散策する内親王たちの動画などを公開する宮内庁に批判もでていたし・・・。


11/13 眞子さんの結婚の意思が発表された。好意的意見もある一方、皇族の発言としては過激だなぁと思っていた私に「へぇ」と思わせる識者の声もあった。(週刊新潮より)

皇室の結婚への注目(河西秀哉さん、小島慶子さん)

眞子さまの父親である秋篠宮は、皇太子として生まれ育ったわけではなく、次男として非常にのびのびと育てられました。自分自身の結婚を含めて自由闊達に生きてきたし、そうしてきたという強い自負があると思います。親としても、子どもの意思を尊重し、学校選びなどでも、皇室の伝統にこだわらないことに価値を置いてきました。今回の問題は、そうした生き方の帰結として出てきた面があるでしょう。子どもの自由を大事にしてきた親としては、結婚を認めたい。それを認めないことは、自分なりに自由を求めてきた自らの生き様、人生の否定になりかねないという思いすらあるかもしれません。12/1

自民党の人の発言はなかなかない。 12/3の記事

2020/12/3

眞子さまの“自由恋愛”はなぜ反発を受けるのか? 戦後の皇室スタイルが直面する「国民とのズレ」 片山 杜秀 2020/12/07 

 なぜ国民は眞子さまと小室さんの結婚に慎重姿勢なのか。戦後民主主義とともに深化してきた皇室と国民の関係にとって、今回の結婚はどんな意味を持つのか。著書『皇国史観』で、「令和以降の皇室」の危うさを指摘している片山杜秀氏に話を聞いた FULL TEXT

<ついに宮内庁が出てきた!> 宮内庁長官「小室さん側が説明責任果たすべきだ」 眞子さまとの結婚巡る報道で 毎日新聞2020年12月10日

 宮内庁の西村泰彦長官は10日の記者会見で、婚約が内定している秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま(29)と小室圭さん(29)の結婚を巡って批判的報道があることについて、「きっちり説明していくことで、批判にも応えていけるのではないか。説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要だ」と述べ、小室さん側に対応を求めた。秋篠宮さまは11月の記者会見で2人の結婚に対する考えを問われた際、週刊誌などで報じられてきた小室さんの母親を巡る金銭トラブルなどを念頭に「結婚する段階になったら、経緯も含めてきちんと話すことは大事だ」との考えを示されていた。西村氏は発言について、「一番大事なのはきちんと説明していくことだ、と強調されたと受け止めている」との認識を示した。

根津朝彦コラム(2020/12/12)
倉田氏曰く、KKは「売れないミュージシャン」と。言い得て妙。でも手厳しい。週刊誌はKKの「夢見がちなPlan」を批判する。 12/15

小室圭さん説明責任包囲網と、秋篠宮さまの「駆け落ちのすすめ」秋篠宮さま「結婚と婚約は違いますから」発言を読み解く 矢部万紀子

とうとう宮内庁長官が、記者会見の席で小室圭さんに「説明責任」を説いた。12月10日、西村泰彦長官は「ご結婚に向けて、(略)説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要と考えています」と言い、果たすべきは小室さんと代理人弁護士だとした。説明してほしいなら、もっと早く、水面下で交渉すればよかったのではないか。それがうまくいかず、業を煮やしてのことだったか。いずれにせよ小室さんは遠からず、文書を出すのだろう。どんな文書になるかはさておき、「長官にまで叱られた人」になってしまった。よいのだろうか眞子さまのことを思うとき、女性皇族という存在を考えずにはいられない。「男系男子」が皇位を継承する皇室にあって、女性はすべて「男性でない」存在だ。<これが根本の矛盾・問題だ!> FULL TEXT

12/17 “人を利用する”一家(コラムニスト 辛酸なめ子さん)

眞子さん結婚に関する論調はだんだん悪くなってくる。”人を利用する”一家が皇室と関わりを持つ疑問」。。。なかなか説得力がある。他人を利用して・踏み台にして自分を通そうとしてそのことに疑問を感じない人とその人を妄信してしまった人。

 若いお二人の結びつきは強く、自分たちの思いを実現させたい一心で突き進んでいる。一方で周りの人たちは“根負け”してしまったかのように見えます。月日が経つうちに小室家のやってきた行いも忘れ去られるかもしれませんが、人を利用しても望みのモノを手に入れる生き方を善しとする。そんな世の中にはなって欲しくないと切に思うのですFull TEXT

皇室の制度と深くかかわる御厨氏の発言 2021初頭(?)

天皇・皇后の2021新スタイル (原 武史氏)

男系維持と皇位の安定継承 高森明勅 2021.1.23

産経新聞(1月23日付)に「正統保ち皇位の安定継承を/『旧宮家復帰』へ動く時だ」との論説が載った(論説副委員長、榊原智氏)。一読、落胆を禁じ得なかった。「皇位の安定継承を」求めながら、皇位継承の将来を不安定なものにしている、そもそもの“原因”に一言半句、触れていなかったからだ。「継承権を持つ男性皇族が減り」と危機感を語る一方、その“背景”を全く見ていない。言う迄もなく、側室が不在となり、非嫡出による継承可能性が排除された事実こそ、眼前の危機の根源。にも拘(かかわ)らず、「皇室は危機にある。…男系(父系)継承を脅かす議論がくすぶっているからだ」と述べているのは、本末転倒も甚だしい。 Full Text

皇室メンバーに人権はあるか? 

皇族に人権はない?「眞子さまと小室さん」ご婚約内定から見えてきたこととは   毎日新聞 2021年1月27日

 秋篠宮家の長女・眞子さまと、婚約相手の小室圭さんの婚約の内定から3年あまり過ぎたが、結婚反対の世論はいまも根強く、行方が見通せない状況だ。その要因はさまざまだろうが、そもそも憲法では「両性の合意にのみ基づいて成立」とあり、基本的人権の一つとして定められている。となると、🔹皇族に人権はないと考えられているのだろうか。【吉井理記】
「法的にはちょっと違う」?果たして皇族に人権があるのかどうか? FULL TEXT

2021/2/23 ついに天皇が発言眞子さんの結婚について発言。「慎重に」の意か?

 長ったらしい「小室ペーパー」の波紋(2021.4.10)

(河西教授)読んだ印象は、丁寧に説明されたとは思いますが、正直、読むのに一苦労しました。全部読む人はほとんどいないのではないでしょうか。読みにくくなっている理由は、過程を説明しようとして細かく書くことで、わかりにくくなっているからでしょう。また、📍自分の主張を繰り返すことに固執している印象です。国民に向けてわかりやすく説明しようとしている文書とは到底思えません。では、🔹誰に向けて書いたかというと、秋篠宮さまではないでしょうか。💢結婚に向けて「やることはやった」と示す、アリバイづくりの印象があります。本来であれば、文書だけで終わらせるのではなく、会見を開いて国民に説明するという機会を設けたほうがよかったと思います。🎈このままでは国民の理解は得られないでしょう。

平成の天皇は積極的に国民の前に姿を現して、その取り組みを国民に理解してもらい、認めてもらうおうと努めていました。小室さんが記者会見を開き、最後まで質問に答える姿勢をみせれば、平成の天皇が追い求めた皇室の姿と通じるところがあったでしょう。そういう姿勢を示せば、世間の受け止めも良くなったのではないでしょうか。ただ、残念ながら発表した文書は、平成の天皇が追求した皇室のあり方とは異なるものになっていました。小室さん側が2019年1月に公表した文書について、「金銭問題に関することは『❗️解決済みである』と主張していると誤解❗️されている方がいらっしゃいますが、それは誤解です」と記していましたが、🔹自分は悪くない、誤解したり文書を読み誤ったりした報道や国民のほうに責任があるというように読めます。文面からは、‼️名誉を傷つけられたので法的手段に訴えると言い出すような雰囲気さえ感じます。確かに報道が過熱した面もあり、小室さんの心情は理解できるところはありますが、それでも💢皇室に関わる可能性がある人間の振舞いとしては、違和感を覚えます。�眞子さまと小室圭さんが結婚を強行したら、象徴天皇制や皇室に対する国民の信頼が失われかねません。←(皇室の人たちは震えあがったと思う!!)

片山杜秀もこう言っていた。「今回の眞子さまの結婚問題、ひいては自由恋愛に象徴される「民主主義を目指す皇室」と国民との乖離を上手にハンドリングできなければ、影響は想像以上に大きなものになるかもしれません。」(2020/12/7)

その他、新聞記事など(河西秀哉氏、香山リカ氏、安積 明子氏)

天皇の「価値/意味」2021/8 「天皇は、時に”正しさがあれば憲法を超えて発言しても良い”か?」

空気が支配する日本で「天皇制」が担ってきた「意外な役割」 【対談】大澤真幸×木村草太

社会学者の大澤真幸氏と、憲法学者の木村草太氏が、天皇制の過去・現在・未来をめぐって対話した『むずかしい天皇制』(晶文社)。この本の刊行を記念して、2021年6月20日に代官山蔦屋書店主催で行われた対談イベントの内容をまとめました。テーマは、大澤氏の近著『新世紀のコミュニズム』(NHK出版新書)ともからめた「資本主義と天皇制」。「資本主義の限界」が言われるなか、天皇制の持続可能性をどう考えたらよいのでしょうか?   FULL TEXT 続き:「日本人は「天皇制」をどう受け止めてきたか? 決定的に「欠けていた視点」」

私の「皇女」プランへの批判のポイントは至ってシンプルだ。(高森明勅氏 2021/10/18)

(1) 同プランを採用しても、未婚の女性皇族(内親王・女王)がご結婚と共に皇族の身分を離れられることには変わりがない。だから、皇位の安定継承にはまったく寄与しない。

(2) 皇族の身分を離れられた方々は、もはや国民の仲間入りをされる。そうであれば当然、憲法第三章が保障する「国民の権利」を欠けるところなく享受される。政府が新しく設けるという、「皇女」なる特別職の国家公務員への就任を拒否される“自由”も、お持ちでなければならない。従って、制度としてかなり不安定なものにならざるをえない。それを無理に安定化させようとすると、特定の「国民」にだけ自由を制限することになって、憲法違反をまぬがれない。

(3) 特別職の国家公務員であっても、“特定の血筋”の人物しか就任できない公務員制度を新しく設けることは、憲法の“国民平等の原則”に違反し、第十四条が禁じる「門地(家柄)による差別」に当たる。

(4) 「皇女」は天皇の直接の娘に当たる方に“だけ”使われる呼称で、皇族の女性の中でも特別の血縁を意味する。この語に当てはまるのは現在、敬宮としのみや(愛子内親王)殿下お一方だけ。その呼称を元皇族だった女性すべてに用いようとするのは、言葉の使い方として、無知をさらした恥ずべき誤用であるばかりでなく、本当の皇女でいらっしゃる敬宮殿下に対して非礼に当たる。実際は皇女ではない当事者の方々にとっても、おそらく不快だろう。およそ皇室の方々に対して最低限の敬意を抱いていれば、このような的外れなネーミングを思いつくことはなかったはずだ。

高村薫の鋭い指摘(2021/10/20ごろ)

あれこれあったけど眞子さん結婚。会見での言動は象徴天皇制の限界を予感させた。眞子さんの一人の人間としての希望が率直に語られはしたけれど、天皇を支える身分に生まれた自分の立ち位置についてと、一般人の生活についての認識が30歳にしては幼すぎて驚いた。相手の男性は、眞子さんの言いなりなのかそれとも本心を隠しているのか・・・不格好に大きな顔を、下品に前に出してお辞儀をするヘンなヤツだった。(Oct 28)

社会学者で東洋大研究助手の鈴木洋仁さん 「率直な考え、聞きたかった」

国民の疑問に答えなければとの思いで姿を見せたのだろうと思う一方、本質的に答えようとはあまり思っていないように見えた。本人たちは世間に誤解されているのが唯一の論点だというトーンで話していたが、問題の本質は「皇族という立場」だ。「結婚は自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択」と強調していたが、「皇族である限り自由がない」という苦しい本音をかたくなに隠した言葉なのではないか。今回の結婚は一般女性であれば騒がれることはない。皇族という立場についてどう思うのか、率直な考えや問題提起を聞きたかった。

鮫島さん:小室眞子さん結婚会見に漂う違和感。その正体は彼女が皇族という特別な身分を離脱するにあたり、自らの結婚を応援する人々にだけ感謝を伝え、反対する人々へメッセージを発しなかったことにある。 国民の総意に基く象徴天皇制とは何か。その存在意義が問われる会見であった。Full Text

皇族の不自由さを「気の毒」と思うなら解決策は一つ 「天皇制と人権」河西秀哉と木村草太が語る〈AERA〉

河西:政治家は天皇制を触ることを怖がって、「とりあえず悠仁さまがいるし」と逃げています。一つ気になっているのは、国民に「眞子さまの意思をすべて反映させてあげたい」という意見があることです。我々と同じ人間として扱えということですが、木村先生の指摘通り立憲君主制である以上、皇族はたくさん制限がある存在です。それは仕方がないというか……。

木村:必然的な帰結です。「お気の毒」と考えるなら、天皇制をやめた方がいい、となります。

河西:皇族の不自由さの究極的な解決は、「制度をなくす」ですよね。時代や社会状況の変化で、制限を緩める議論も必要とは思います。でも、皇族に国民と全く同じ自由意思があるなら、皇族とは何かという存在への疑義も生じる可能性はあります。 FULL TEXT

2021/12/1 愛子さんの成人の誕生日・・この期に及んで「養子を迎える」案が出てくるらしい、ありえない!

★女性宮家の夫や子どもが直面する困難 高森 明勅 (目からウロコの論説)2021/12/6 

内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持するが、配偶者や生まれてくる子は国民とする「一代限りの女性宮家」などという、政治的妥協の産物としか思えないような、残酷な制度を内親王方に“押し付け”た場合でも、悠仁殿下のご結婚相手が必ず「男子」を生まなければならない事情は、何ら改善されない。何故なら、それらの宮家がいくつかあったとしても、次の代には途絶えてしまうからだ。

どれだけお子様に恵まれても、それらの宮家からは、皇位継承資格者がただのお一方も現れない。ならば、悠仁殿下のご結婚相手が「男子」を生むしかない。そんな条件のもとでは、悠仁殿下のご結婚は極端に困難になってしまう。普通の想像力があれば、そう考えるしかないだろう。そしてもし、万が一にも悠仁殿下がご生涯、独身を通されるような事態になれば、皇室の歴史はそこで終わる。

「しかし、女系天皇を認めなければ、制度としての整合性から、女性宮家の継承もできない。一代限りの宮家にならざるをえない。ご結婚相手は、皇族にもなれないのに、憲法が国民に保障したはずの自由も権利も、法的根拠もなく大幅に制限される可能性すらある。わが子は皇室の中で生まれたはずなのに、本人の結婚と共にか、それとも一定年齢に達したらか、どちらにしても皇籍を離れて、皇室にそのままとどまることはできない。」

FULL TEXT

女系を認めなければ皇室廃止に!

秋晴れの暖かい陽射しに学生も大学構内を通る人も、つい空を見上げ、イチョウの落ち葉を愛で、カメラを向けている。学生のTwitterには「ヨコイチらしい季節になった」と書いてあった。

学術情報センター近くの桜やモミジの紅葉も始まりました。

理系研究棟のほうもキレイです!

久しぶりの箱根彫刻の森美術館。快晴・紅葉・アート・American friends、楽しみいっぱいの1日でした。ただ、箱根登山鉄道強羅駅から強羅公演までの(やや)急な坂道を登るときは息が切れそうでした。ふ-ッ!


Henry Moore’s Scuptures
Large Spindle Piece,

今回の担当は彫刻の森美術館の紹介。半分ぐらいをHenry Mooreの紹介にあてた。みんなが熱心に聞いてくれるのがわかった。Yorkshireの炭鉱夫の家の8人兄弟の?番目に生まれ、大変な努力をして作品を生み出したのだった。

 強羅公園へ

なんだか別世界(パンフレットの”Park for upper class”は??だったけど)

 ロープウェイで早雲山駅へ

(資料)

もう政治やその他のことはそっとしておこうと思ったのに、日本学術会議の会員人事に任命見送りでSugaが介入したと知り、びっくり仰天。思わずNews,新聞,ネットに釘づけとなった。Abeの陰険な策略はbySugaだったのか。学問を究めようとする人への尊敬の無さと「敵意」に唖然とする。任命拒否がなかったら何の騒ぎにもならなかったのに思わぬところで馬脚を現したことになり、今頃慌てているはず。これが大問題となることは内閣府はわかっていたはず。法制局職員はヒアリングでしどろもどろだった。(10/2)


任命を「拒否」された東大加藤陽子氏のコメントより

加藤官房長官「総理大臣が法律に基づいて任命を行った」

加藤官房長官は、閣議のあとの記者会見で、「専門領域の業績のみにとらわれない広い視野に立って、総合的、ふかん的観点からの活動を進めていただくため、累次の制度改正がなされてきた。 これを踏まえ、総理大臣の所轄のもとの行政機関である『日本学術会議』について、任命権者である総理大臣が法律に基づいて任命を行った。「これまでは、推薦された人をそのまま認めていたが、今回は、そうではなかったという結果の違いであり、対応してきた姿勢が変わるものではない」、「専門領域での業績にとらわれない広い視野に立って、総合的、ふかん的に科学の向上と発展を図り、行政や産業、国民生活に科学を反映、浸透させることを実行していただくという観点から考えていく。任命する立場に立って、しっかりと精査していくのは当然のことだ」と述べました。そのうえで、記者団が、「人事を見直す考えはあるか」と質問したのに対し、「推薦をしていただいた名簿から プロセスを経て任命させていただいた」と述べました。また、「任命しなかった理由を明らかにすべきではないか」という質問に対し、「当然、お話しできる話には限界がある。その中で、できるかぎりの説明を行っているし、引き続き、行いたい」と述べました。一方、加藤官房長官は、「当然、憲法に書いてある学問の自由は、しっかり保障していかなければ ならない」と述べました。


「任命拒否できる権限」は間違い

 ―官房長官会見では学問の自由については「法律上、内閣総理大臣の所轄であり、会員の人事を通じて一定の監督権を行使するのは法律上可能。その範囲内で行っているので、ただちに学問の自由の侵害にはつながらない」としている。学問を監督しようと言っているが、それが自由の侵害ではないか。もう一つ言うと、ほとんど同じ構造をもっている条文が憲法6条1項にある。天皇の国事行為だ。「天皇は、国会の指名に基づいて、内閣総理大臣を任命する」とある。日本学術会議法では「学術会議の推薦に基づいて内閣総理大臣が任命する」。主語と述語は入れ替わるが、同じ構造だ。ということは官房長官の言い方だと、国会が指名した人物について天皇が「この者は駄目だから任命しない」と言えることになる。同じ理屈だ。つまり任命権があることを、「任命が拒否できる権限もある」というふうに思うのは間違いなのだ。(松宮)


<早大岡田教諭>「首相は法律知らずインチキ」任命拒否の法学者がそう語る三つの理由

 ◆菅首相や加藤さんは、まったく法律を知らずに発言していますね。インチキにもほどがあります。日本学術会議法の条文を本当に読んでほしい。私の専門の行政法の範囲なので、学者として日本学術会議法を読みました。政権の説明がいかにあり得ないかが、三つの理由からわかります。

 最初に、法律では学術会議は独立して職務を行う組織です。条文に「会議は内閣総理大臣が所轄する」と書いてありますが、総理大臣に監督権はありません。法律の趣旨からいって、候補者を任命するかどうかについて事務を所轄するだけの首相が判断できるわけがありません。加藤さんの「監督権がある」というのは、まったくの素人の考えです。

 次に候補者は学術会議が優れた研究や業績のある科学者を選考し、首相に推薦するものです。学術会議はさまざまな学会とも協力し、1年ほどかけて候補者を選び、組織的に決めた上で首相に推薦します。首相の人事権の裁量の余地はありません。

 最後に、会員が辞職する場合は、日本学術会議の同意を得て初めて辞職できることになっています。加藤さんは、学術会議が首相所轄の行政機関だから任命拒否はできるという考えですが、学術会議はそうではありません。日本国憲法6条は、天皇は国会の指名に基づいて、首相を任命するとしていますが、例えば菅さんは国会から指名があったけど、その段階で違う人に……というわけにはいきませんよね。この場合の「指名」は候補者名を挙げるという意味ですから、学術会議会員についての「推薦」と同じです。

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10/5 Sugaが会見でトンチンカンな捻じ曲げ返答


説明せぬ政府 権力行使の強引・恣意性 10/6

 ◆学問の自由という見地からすると、日本学術会議側が新会員を推薦し、それを政府側が自動的に任命するというのは自然なプロセスです。政府は今回、それをものの見事にじゅうりんしているわけで、「非常に粗雑で乱暴なやり方だな」という印象を当初は持っていました。しかしその後の報道で、2016年に既に人事介入の前例があり、18年には法解釈に関して内閣府側から内閣法制局に照会があったことも明らかになりました。学問の自由の侵害に向けて、外堀が知らない間に埋められてきたことが分かり、がくぜんとしています。事態は思っていた以上に深刻だと思います。オタゴ大学の将基面貴巳教授

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日本学術会議が推薦した6人の学者の任命を菅総理が見送った問題。政府はこれまで明らかにしていなかった、見送りの根拠とする #内部文書 を公開しました。その内容に、当事者の学者たちは、怒りの声を上げています。 (news23 2020年10月6日放送)

日本学術会議任命拒否問題 2020年10月8日参議院内閣委員会 田村智子議員質疑文字起こし https://note.com/mu0283/n/nd240bb740eb6 

「形式的任命と、この憲法15条との関係どうするかっていうので、法制局の長官の答弁は紹介したんですけれどもね、明らかに、明らかに不適当であると、国民が、国民が納得しなければ、こんな判断つかないことになるんですよ。
じゃ皆さん、6人が任命されなかったことについて、明らかに、この6人が任命されたら、日本学術会議法に違反すると思いますか。日本学術会議法の目的に照らして、日本学術会議がまともな活動ができなくなると、そう説明できる方が、この国会議員の中におられるでしょうか?」

質 疑


Why Nature needs to cover politics now more than ever Oct.6

Science and politics are inseparable — and Nature will be publishing more politics news, comment and primary research in the coming weeks and months.

科学誌『ネイチャー』の社説。ブラジル・ボルソナロ大統領による国立宇宙研究所所長解任とともに、菅首相の学術会議に対する任命拒否問題に言及。 「学術の独立という原則の浸食は、研究と政策立案に重大なリスクをもたらす。人々の健康、環境、社会を危険にさらす」と警告!

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「えらいことをやってきたな」松宮孝明・立命館大教授(刑事法学)10/10

 --任命されなかったことを知った時、どう思いましたか。◆日本学術会議の事務局から電話で伝えられましたが、まず驚きました。まったく予想していなかったので。少し冷静になって思ったのは、「えらいことをやってきたな」と。❗️人事に手をつけてきたのは官邸の人たちでしょう。まず‼️法律が分かっていない。日本学術会議法第7条と17条では、会員の選び方について、学術会議の推薦に基づき内閣総理大臣が任命する、と定めています。‼️推薦に基づかない任命を首相がすることはできません。また推薦された人を任命しない場合は、🔹合理的な理由が必要🔹です。たとえば研究不正など。しかし今回はこれには当たりません。

内田 樹 10/10> 日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒否し、その後、菅首相が自身が決裁する段階で6人は除外され99人だったと述べたことに疑問。「首相が『自分が決裁した文書ではすでに6名は排除されていた』と言い出しました。『総合的俯瞰的に見て』たんじゃなかったんですね」。「官僚が勝手に忖度してつくったリストを中身を見もせずに『はんこ』を捺しただけという話に落とし込むつもりなんでしょうか」と推測。「『嘘つきの陰謀家』とみなされるのと『官僚に振り付けされている中身のない神輿』と見なされるのとどちらがいいかという二者択一を迫られて首相は断腸の思いで後者を選んだということでよろしいのでしょうか」。

 <脳科学者の茂木健一郎氏 10/11> 菅総理対学者モンスター」として考察を展開。茂木氏:学者の特性として(1)忘れない、(2)論理的整合性を付けると指摘。官邸が相手にするモンスターとしては一番めんどくさい人達を敵にした。正直、普通に任命しといたほうが良かったのでは?菅さんが敵にすることになった学者というモンスターたちは、忘れないんですよね。学者は忘れないのが仕事。1000年前のことだって丹念に資料を調べて検証する。学者たちは今回の日本学術会議のことをまず忘れないと思う。学者のもうひとつの特性として論理的整合性がある。学者は論理的整合性を付けなかったら仕事にならない。Aというファクト、Bというファクトがあって矛盾があるとなるとしつこく追及する。アインシュタインもそのようにして相対性理論にたどり着いた。今回、菅さんとか官邸の人が名簿を見た見てない理由はある、ないということを言えば言うほど学者の元にデータが集まる。菅さん、官邸が相手にするモンスターとしては一番めんどくさい人達を敵にした。

10/14 ついに出ました長谷部先生の見解: ――研究者による評価を政府が覆したということについては。

 ◆学問の自由の侵害そのものです。菅首相が学術会議は「総合的俯瞰(ふかん)的な観点から活動を」と述べていたが、これはつまり純粋に学問的な論理ではない理由に基づいて活動してもらいたいと言っているに等しい。学術会議を学術会議でないものに変質させようとしている。学術会議が、学問以外の余計なことを考えながら活動すべきだというのは、学問の自由を完全にゆがめるものです。俯瞰的な観点から人事をしたというのも、学問的な理由ではないほかの事情に基づいて人事権を行使したと言っているわけで、「学問の自由を侵害している」と自白したようなものです。

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10/17 <加藤陽子> 学術会議「6人除外」「人文・社会」統制へ触手 

 発足直後の世論調査で6~7割超の支持を得た菅義偉内閣。行政改革やデジタル庁など重要案件が待つ今、なぜわざわざ、日本学術会議の新会員候補名簿から6人を除外して決裁するという批判を浴びるまねをしたのか。目的と手段の点で整合的ではなく見え、政治分析の玄人筋も首をひねる事態となった。(中略)まず、英国の歴史哲学者コリングウッドの定義では、こう説明される。「歴史の闇に埋没した『作者の問い』を発掘すること」だと。換言すれば、歴史上一定の時代に現れたり創られたりした制度・組織・論理が、なぜその時代に現れるのかを考える態度となる。(中略) このたび国は、科学技術政策を刷新したが、最も大切なのは、基礎研究の一層の推進であり、学問の自律的成長以外にない。国民からの負託のない官僚による統制と支配は、国民の幸福を増進しない。2度目の敗戦はご免こうむる。

加藤陽子論説全文

<10/20> 83年国会答弁、内閣府「維持か答えるの困難」強弁 野党ヒアリング: 

日本学術会議が推薦した新会員6人を菅義偉首相が任命しなかった問題で、野党合同ヒアリングが19日、国会内で開かれた。「首相の任命行為は形式的」「推薦していただいたものは拒否しない」などとする1983年の国会での政府答弁について、内閣府は「現在維持されているか答えるのは困難だ」などと述べた。国会答弁の継続性を揺るがしかねない答えに会場はどよめいた。

 岡田正則・早稲田大教授 まず、1983年の国会審議の中曽根総理や政府委員は「総理大臣の任命行為は形式的なものであって、会員の任命を左右するものではない」という答弁を繰り返している。この答弁は現在も維持されているのでよろしいか。

 内閣府 83年の答弁ですので、この時点において適時適切に答弁されたもの。現在維持されているかどうかは、現時点でお答えするのは困難だ。=会場、どよめき= 

奥野氏 当時合議したんでしょ。残ってないのか。法制局 法案審査録の中には、明確な資料は見つかっていない。小西洋之氏 ある。条文の変遷の資料がある。それは資料に該当しないのか?法制局 その存在は存じ上げていますが、それがどういった経緯か分からない。小西氏 日付も全部ついている。なんで経緯が分からないのか?法制局 それを裏付ける議論の中身がつまびらかじゃない。

小西氏 どうつまびらかじゃないのか。参事官のメモもある。今言った資料を出してください。条文の変遷、私持っていますが。

岡田教授 処分行政庁が申請書類を見ることなく拒否処分をしたら違法無効になるので良いですね。

法制局 個別具体的ケースかわからないのでお答えを差し控える。

岡田教授 行政法の初歩の初歩だ。分からないのですか。法制局も公務員も辞めていただく話です。

三酔人借りもの問古賀攻答  by 古賀攻 10/22

中江兆民は架空の酔人を仕立てて明治中期の政談を表情豊かに描いた(「三酔人経綸問答」)。この名著に寄りかかるのはおこがましい限りだが、らちのあかない日本学術会議問題に鑑み、着想を拝借したい。原本の紳士君、豪傑君、南海先生は抗議君擁護君広量先生とさせていただく。

抗議君「人事で物事を動かそうとする菅義偉首相の悪いクセが出た。彼は人事によって政治家の方針が内外に伝わり、組織を引き締めるって自分の本にも書いている。任命する人としない人を区別しておきながら、理由を言わないことでそんたくのわなにはめようとしている。こんな薄暗いムードじゃ学問の自由は息が詰まる」 擁護君「任命されなくても学問はできるでしょ。そんな大げさな言い方をするから、学者が特権的な地位を求めているかのような偏見を一部で生む。首相の権限って最後は人事権だよ。首相が推薦を拒否できないよう新たな法律を作る方が前向きじゃないの」 抗議君「一般の行政公務員と中立・独立性が求められる公務員を一緒にしてはいけない。菅さんは『公務員の選定は国民固有の権利』なんてすり替えていたけど、首相の意のまま一色に染め上げたいわけ? まるで独裁政権だ。検察庁法の改正案であれだけ批判されたのに全然学習していない」

 擁護君「それとこれとは……」 広量先生「まあ、抗議君の話をしまいまで聞こうじゃないか」 抗議君「菅さんは、現在の会員による後任指名が可能だとも言った。これは首相の発言とは思えないほど不正確だ。実際は210人の会員と約2000人の連携会員が各2人を推薦し、分野別の審査会や選考委員会で交代分の105人に絞り込んでいる」 擁護君「でも学術会議は元の推薦数を公表していないよ。しかも任命拒否は4年前に始まっていたのに、その時になぜ声を上げなかったんだろう。学術会議の透明性も問われる。今は戦後の国際秩序の大変動期だよね。戦前の反省も大事だろうけど、あまり硬直的だと国民の共感を得られない」

 抗議君「分かるけど、学術会議が中国に協力しているとかデマが多すぎる。法治国家なんだからルールに基づいて議論してほしい」 広量先生「南海先生は政治家が時と場所をわきまえないことを戒めていたなあ。政府と学術界がいさかうのは世間体が悪いし、国家の損失でもある。ここはまず推薦名簿通りの任命に戻し、その上で学術会議のあり方を議論しないと折り合いがつかんだろう。さあ来週は国会だ」(専門編集委員)

【日本学術会議】任命拒否された4教授らの会見(10月23日 日本外国特派員協会)

菅義偉政権の誕生から、日本型のファシズムを考えた 三島憲一 20201016-26

 安倍晋三が退陣した。本当の理由はよくわからない。モリカケからサクラまで、アベノマスクから電通によるナカヌキまで徹底したウソとゴマカシに貫かれた政権運営の結果だから、表向きの理由もにわかには信じがたい。コロナ対応で無能ぶりが明らかになり、世論の信頼を失ったためだという説も流れている。しかし、無能の人は、自らの無能には気づいていないのが普通だからそうとも思えない。真相は闇の中だ。いずれにしても「安倍政治を許さない!」といっていた人は逆転満塁ホームラン並みに喜んだ。私もささやかにグラスをあげた。だが、2杯目のグラスをあげるにあたってそこにいた4人全員の目に暗い影がさしたのがマスクをしていてもわかった。「わ〜っ、気持ち悪い」「もっと悪くなる」と。新聞辞令の出る前だったが、菅義偉官房長官が後任に予想されたからだ。政界事情には疎い我々でもそのくらいの推測は可能だ。私の推測の根拠は、その晩にも口走ったが、「アベはファシズムのピエロだが、スガは根っからの“ファシスト”だ」というものだ。

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政府からぶつけられた不満  <前会長山極寿一氏が明かす思い> 

   3年前に、私が日本学術会議の会長になった時、前会長から引き継いだのはこの倫理に関わる2つの課題であった。一つは人間の生物学的な資質に係る「生命科学の倫理」、もう一つは社会に係る「軍事的安全保障の倫理」である。前者は2年前に中国で遺伝子編集によるデザイナー・ベビーの誕生を契機に、世界と歩調を合わせてわが国でも急速に倫理規定が制定された。後者はわが国独自の歴史的背景があり、1950年と67年に日本学術会議は科学者が戦争に加担してしまった反省から、「軍事目的のための研究は行わない」という声明を出している。戦後75年にわたって平和を維持してきた日本独自の科学者倫理であり、私が会長になる直前に日本学術会議はこの声明を継承する旨の意思を表明した。   政府はこれが気に入らなかったようで、会長になってから私は度々「政府に協力的でない」と不満を表明されてきた。今回の任命拒否がこれに起因するとは思いたくないし、政府がアカデミアを政府の思い通りに動かそうとしているなら言語道断である。

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蓮舫氏、学術会議の任命拒否問題で菅首相発言に怒り「違法か、と問われているのに『説明できないことある』って…」2020年10月27日

 立憲民主党の蓮舫参院議員が27日、自身のツイッターを更新。日本学術会議の任命拒否問題での菅義偉首相の発言に怒りをあらわにした。26日夜に報道番組に出演した菅首相が学術会議の現会員が後任を推薦できるとする現在の仕組みに改めて懐疑的な考えを示し「結果的に一部の大学に(会員が)偏っている」と主張。「説明できることとできないことがある」とも発言したという記事を貼り付けた蓮舫氏。「いやいや。違法か、と問われているのに『説明できないことある』って…」とあきれたようにつづると、「起案された時点で6人削除されていた推薦名簿を見て『偏ってる』となんで判断?」と続けた。その上で「民間人や若手、地方大学の出身者らを『満遍なく選んで欲しい』って、会議の推薦そのものに口出す法的根拠は?

10/26 SugaのNHKでの発言を聴いて、それよりしゃべってる態度を見て心底嫌な人だと思った。それにしても知性の低さ教養の浅さ(無さ?)が露呈している。”105人選んできたのを政府が追認しろと言われてるんですよ!” ”万遍に中から私は選んでほしいと・・・”って何ヨ、その日本語!

任命拒否、500学会の抗議声明を読んで 津田大介 2020/10/29

 日本学術会議の新会員任命拒否騒動は発覚から1カ月が経過した今も収まる気配がない。「安全保障関連法に反対する学者の会」の調べによると、10月28日現在、約500の学協会がこの件に対する抗議声明を発表している。今回論壇時評を書くにあたり、そのすべてに目を通した。切迫感を持つ強度の高い言葉の塊に「論壇」の理想的な姿を見た。例えば日本科学史学会会長声明(〈1〉)では、科学史の観点で政治と科学者の独立性を巡る綱引きを知ることができる。

<有意義な情報> 10/29


学術会議問題の核心 菅政権が目指す恐るべき「反知性主義的統制」 最注目の政治学者が特別寄稿 白井聡 10月30日 サンデー毎日

菅政権による学術会議会員任命拒否は、強権による思想弾圧につながるのではないか。この問題に政権の「反知性主義的支配」を透視する政治学の俊英が、軍国主義下の思想弾圧の嚆矢であった滝川事件を振り返りながら、全体主義的な統治に抵抗する道を探る――。「考えるな!支配に身をまかせよ!」という権力  いま、学者たちに「滝川事件」の時のような「必死の抵抗」はあるか?「ポイント・オブ・ノー・リターン」という概念がある。私たちが自分たちの国をかつて亡ぼしたとき、一体どこに「ノー・リターン」の時点があったのか、、、

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「~に基づいて」の意義、学術会議の英語教育、大学入試への提言など 11/1

11/8,9の動き

11/10 「ゆとり」がない菅政権が「相手を間違えた」迷走 御厨貴氏が読む任命拒否 ”首相は相手を間違えた。私も学者だから分かるが、「たかが学術会議、されど学術会議」だ。こういう手入れをされればされるほど、学者というものは「絶対反対」と言い続ける。もし政権筋から事前に相談があれば、私は「学術会議に手を突っ込むのはやめるべきだ。こんなことを政権の初めにやったら絶対に傷が付く」とつぶやいただろう。”

宇野重規の「書評」が思い切りかっこいい(11/14)

暴君 シェイクスピアの政治学 [著]スティーブン・グリーンブラット

 「混乱の時代に頭角を現し、最も卑しい本能に訴え、同時代人の深い不安を利用する人物」、それが暴君だ。「統治者としてふさわしくない指導者、危険なまでに衝動的で、邪悪なまでに狡猾で、真実を踏みにじるような人物」であるにもかかわらず、国全体がそのような暴君の手に落ちてしまう。暴君はあからさまな嘘をつくが、いくら反論されても押し通し、最後は人々もそれを受け入れてしまう。ナルシシストである暴君は法を憎み、法を破ることに喜びを感じる。・・・本書を読むものは、どうにも生々しく感じられ、私たちの生きている現代世界を反映したものとしか思えないのではないか。