明け方の歌 韓江
明け方に目覚めて 空を見上げた 闇が晴れて 青い光が滲んだ もくもくと立ち上る雲は どこへ流れゆくのか 一つ、また一つと目覚める木々 枝を伸ばす
こんなにも美しい世界が 私のそばにあったなんて あなたの目元に宿る 眉みたいな有明月 私も青い翼を広げ 後について飛び立つの 青々とした花火みたいな木々 枝を伸ばすとき 生きているってなんだろう 生きていくってなんだろう 答えは必要ない あの青い花火のように
麦畑 作詞:パク・ファモク 作曲:ユン・ヨンファ 보리밭 麦畑
麦畑のあぜ道を歩いていくと 誰かの呼ぶ声がして 歩みを止める 思い出が苦しくて 口笛を吹くと 美しい歌が耳元に聞こえてくる 振り返ると誰も見えず 夕焼け空だけが目の前に広がる
보리밭 사잇길로 걸어가면
麦畑 間の道を 歩いていけば
뉘 부르는 소리 있어
誰かの 呼ぶ 声が あって
나를 멈춘다
私を 止める
옛 생각이 외로워
昔の 思い 心細くて
휘바람 불며
強い風 吹き
고운 노래 귓가에 들려온다
美しい 歌 耳元に 聞こえてくる
돌아보면 아무도 뵈지 않고
振り返ると 誰も 見えなくて
저녁놀 빈 하늘만
夕日 がらんとした 空だけ
눈에 차누나
目に 満ちる
車椅子ダンス 涙はもう日常になりました でも それが私を完全に破壊することはなかった 悪夢も もう日常になりました 全身の血管を 燃やし尽くすような夜も 私を完全に打ちのめすことはできない 見てください 私は踊っています 燃え立つ車椅子で なんの魔術も秘法もありません
ただ、いかなるものも私を完全に破壊できなかっただけ 見てください 私は歌っています 全身で燃え立つ車椅子 見てください 私は踊っています 全身で火を噴く車椅子 どんな記憶も 罵りや墓場、あのひどく冷たいみぞれすらも 最後の私を打ち砕けなかっただけ ただ、いかなるものも私を完全に破壊できなかっただけ 見てください 私は歌っています
全身で火を噴く車椅子 見てください 私は踊っています 全身で燃え立つ車椅子 <車椅子ダン>
金 素月(キム・ソウォル、1902年陰暦8月6日 – 1934年12月24日[1])は、大韓帝国の詩人。本名は金 廷湜(キム・ジョンシク)。素月は号。김소월 Kim So-wol 裕福な家庭であったが素月が2歳のとき父が日本の鉄道敷設工事に従事中、日本人による殴打により精神に異常をきたす。