★被団協 ◆韓江さん (追加) Daron Acemoglu
被団協の受賞は誠に喜ばしく感激しました。昨日のTVでは被団協代表委員・田中煕巳さんの、”アメリカに配慮しすぎた世界および日本政府の原子力政策”に対する歯に衣着せぬ論評が光っていました。Live interviewで田中さんがはっきり言い過ぎるので、interviwerが困っていました。
ノーベル賞ではもう一人、文学賞の韓国人作家漢江さんの受賞に感激しました。私は韓国出身のオペラ歌手の大活躍、ピアニストSeong-Jin Choの演奏が最も好きで、ポップGroupBTSの大ファンでもあります!韓国の文化は興味深いです。(note to Dr.O)
★被団協
anouncement: The Norwegian Nobel Committee has decided to award the Nobel Peace Prize for 2024 to the Japanese organisation Nihon Hidankyo. This grassroots movement of atomic bomb survivors from Hiroshima and Nagasaki, also known as Hibakusha, is receiving the Peace Prize for its efforts to achieve a world free of nuclear weapons and for demonstrating through witness testimony that nuclear weapons must never be used again.
もう一つ、フリドネス氏が取材に強調した点があった。「アルフレッド・ノーベルのビジョンの核心は『個々人』が変化をもたらすことができる、というものです」 目の前に大きな困難があっても、一人ひとりの力によって、世界をより良い方向へと形作ることができる。広島と長崎への原爆投下後、過去80年近く戦争で核兵器が使われなかったことも、被爆者一人ひとりの尽力があったからだ――。 「被爆者たちは間違いなく、過去にも現在にも、変化をもたらしてきた。そしていまでも、それを続けているのです」
近年のノーベル平和賞を振り返ると、最新の世界情勢を色濃く反映する傾向にあった。では被団協が時代に沿わないかというと、そうではない。フリドネス氏は、核兵器を使わない、使わせないという「強固な世界的規範」が揺らぎつつあるからいまだからこそ、被爆者の声が重要だと説く。 「この授賞は、何十年も声を上げ、自らの体験を語ってきた人びと、時の経過とともに亡くなったすべての人びとに対する評価です。そして、今日まで、彼らが活動を続けてきたことに対する評価でもあります」 とはいえ、世界の安全保障環境は厳しい。核兵器廃絶に向けた道のりは長く、険しい。日本も米国の「核の傘」に守られている。
核兵器の全廃は非現実的だ――。そんな声にどう反論するか。フリドネス氏は即答した。「核兵器に安全保障を依存する世界でも文明が生き残ることができると考える方が、よほど非現実的ですよ」と。(朝日新聞10/12)
ノーベル賞の被団協委員「核共有ものすごく危惧」 石破首相に電話で 2024年10月12日
ノーベル平和賞の受賞が決定した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員の田中熙巳(てるみ)さん(92)に12日、石破茂首相から電話で祝意が伝えられた。米国との核共有や非核三原則の見直しの検討に言及したことのある石破首相に対し、田中さんは「(核兵器廃絶の)先頭に立って欲しい」と訴えた。
田中さんは12日正午すぎに、埼玉県の自宅前で石破首相からの電話を受けた。首相は冒頭、「おめでとうございます」と語りかけ、小学生の時に被爆後の広島市の映像を視聴し「見るにたえなかった」と自らの体験を紹介した。これに対し田中さんは、石破首相が米国との「核共有」などを検討する必要性に言及してきたことに触れ、「核兵器は持ってもいけない、使ってもいけないと言い続けてきた。我々の言っていることとは反対のことになっていくのかと、ものすごく危惧しておりました」と懸念を伝えた。
<毎日新聞記事 10/12>首相が言及している米国の核兵器を共同運用する「核共有」について、田中さんは「私は怒り心頭。核の恐ろしさを知っているなら本当に考えなさいと言いたい。会って徹底的に議論してあなたは間違っていると説得したい」と語気を強めた。
10/20 被爆者の姿は、戦争の悲惨な経験を踏まえて平和を発信するという、戦後日本のあり方にもつながっています。 「海外が驚く被爆者の姿勢 日本被団協のノーベル賞が与えるインパクト」 asahi newspaper oct 19: full text
張本勲さん、「サンモニ」で被団協「ノーベル平和賞」受賞への思いを告白…「亡くなった先人たちにも聞かせてやりたかったです」。来年は被爆80年。被爆体験を語り継ぐことに「悲惨な姿、光景、人間、物。自分の目で見てるし体験しているからね、自分の人間が人間を滅ぼす絶対にあってはならないことを100年はおろか、千年先でも人間が生きている間は語り伝えてもらいたいわね」と願っていた。
◆韓江さん Han Kang (韓 江(朝鮮語: 한강) South Korean writer 新聞記事(朝日毎日mix) My Korean L Blog
👈翻訳だけど美しい文章なのがわかる。
すべての、白いものたちの (河出文庫)
Kindle 版ハン・ガン, 斎藤真理子
ハン・ガン作品、すでにたくさん訳されていて(そのこと自体もとても素晴らしい、訳者のみなさんに深く感謝!)、どれから読んだらいいかわからない…という方には、個人的には『すべての、白いものたちの』をお勧めしたいです。 詩のように淡く美しく、それでいて強く心をゆさぶる名作です。(岸本佐知子さんお祝いコメント)
- 暴力に満ちた世界で、希望を想像する 問い続ける作家ハン・ガンさん
スウェーデン・アカデミーは授賞の理由について、「作品のなかで、過去のトラウマや、目には見えない一連の縛りと向き合い、人間の命のもろさを浮き彫りにした」と説明。「彼女は肉体と精神のつながり、生ける者と死者のつながりに対して独特の意識を持っており、詩的かつ実験的な文体で、現代の散文における革新者となった」とたたえた。
(「東洋経済」歴史的トラウマを直視したハン・ガン氏の文学・・10/11)ハン・ガンさんは、世界の舞台で韓国文学の地位を高めた「K文学の旗手」でもある。幼少期の暴力のトラウマで肉食を拒否するようになった女性が徐々に死に近づく過程を描いた代表作「菜食主義者」が2016年、英国ブッカー賞インターナショナル部門を受賞し、韓国文学の新たなマイルストーンを築いた。
2023年は長編「別れを告げない」でフランスの4大文学賞であるメディチ賞を受賞した。済州4・3事件の悲劇を3人の女性の視点で描いた小説だ。
歴史の悲劇を視点に
韓国の現代史から題材を取り、そこから死と暴力の問題を直視し、これを詩的な文章に収めた作家と評価される。他にも光州民主化運動の痛みを込めた「少年が来る」をはじめ、「麗水の愛」「私の女の果実」「その冷たい手」「風が吹いて行く」などがある。
12/7 授賞式スピーチについての記事
「世界はどうしてこんなに暴力的で苦しいのか」「同時に、世界はどうしてこんなに美しいのか」――。今年のノーベル文学賞に決まった韓国の作家、ハン・ガンさん(54)が7日夕(日本時間8日未明)、ストックホルムで受賞記念講演を行い、自身を執筆に駆り立ててきた「動力」は「この二つの問いの間の緊張と内的な闘争」だったと語った。 Full TEXT(朝日新聞記事:日本語)
Why is the world so violent and painful?
And yet how can the world be this beautiful?
Where is love?
It is inside my thump-thumping beating chest.
What is love?
It is the gold thread connecting between our hearts.
Full TEXT(lecture note:English)
10/1ごろ面白いと見つけて面白いと思ってた記事
★(追加) Daron Acemoglu Turkish-American economist
ヨーク大学の恩師Alp先生が、「トルコ人でしかもヨーク大学の出身者だ!」とFBに書いてあったので注目した。
MIT economists Daron Acemoglu and Simon Johnson share Nobel Prize
経済発展や民主制の研究で世界的に知られるマサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授(政治経済学)が朝日新聞の取材に応じた。日本の今後については、少子高齢化と激動する国際環境への対応が命運を分けると指摘し、「これまでの安定した統治にプラス面があったことは確かだ」と評価しつつ、課題面として「人々が社会の足元から変化を促そうとする動きが弱い」と指摘した。
アセモグル氏はトルコ生まれのアルメニア系で、経済理論の論文に加え一般向けの書籍も出版し、学界で最も注目されている経済学者の一人。共著に「国家はなぜ衰退するのか」がある。近著「自由の命運」では、自由を守るためには個人や企業の暴走を防ぐ「強い国家」と、国家権力の行き過ぎを抑える「強い社会」とが均衡しながら成長することが必要と訴えている。
A native of Turkey, Acemoglu received his BA in 1989 from the University of York, in England. He earned his master’s degree in 1990 and his PhD in 1992, both from the London School of Economics. He joined the MIT faculty in 1993 and has remained at the Institute ever since. Currently a professor in MIT’s Department of Economics, an affiliate at the MIT Sloan School of Management, and a core member of the Institute for Data, Systems, and Society, Acemoglu has authored or co-authored over 120 peer-reviewed papers and published four books. He has also advised over 60 PhD students at MIT.