Ian Bostridgeさんのインスタで見たHeather!
Heather (Calluna vulgaris) Scotch Heather/Ling Heather, is an evergreen branching shrub. Heather flowers bloom in late summer. Wild species of Heather flowers are usually in purple or mauve shades. The flower’s various cultivars come in colors ranging from white, through pink, a wide range of purples and reds.
https://www.instagram.com/p/ChH7sHiqYfI/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D
https://www.pickupflowers.com/flower-guide/heather
イギリスの大地を赤紫に彩るヘザーの花
英国国営放送BBCの地方ニュースで、ノースヨークシャー(North Yorkshire)の荒野ムーアでヘザーが花盛りというニュースを見ました。今回は、イギリスの夏の大地を赤紫に彩(いろど)るへザーのお話……。
まず、ヘザー(Heather)とは、ヨーロッパやアフリカ原産のツツジ科の植物。ヘザーは何百種という多種に及ぶそうなのですが、イギリスに自生するへザーはヒザくらいの高さの藪になって大地を這い、夏のあいだ、こんなかわいい釣鐘(つりがね)型の花をつけます。
イギリス国内では、北イングランドとスコットランドのムーア(moor)、あるいは、ムーアランド(moorland)と呼ばれる酸性土壌で農耕にも適さず、牧草も育たない荒地で見られると言われていますが、南西イングランドの高地などでも見ることができます。こちらは、イングランド南西部デボン州(Devon)にあるダートムーア(Dartmoor)に出かけたときに見かけたヘザー。
ダートムーアは、コナン・ドイル作のシャーロックホームズシリーズの「バスカヴィル家の犬」の舞台になったことでも知られています。
ところで、このヘザー、ヒース(Heath)と呼ばれることもあります。ヒースと聞くと、イギリス文学に造詣の深い方は、エミリー・ブロンテ作の「嵐が丘」の主人公ヒースクリフ(Heathcliff)を思いうかべられるかもしれません。こちらは、エミリー・ブロンテ一家の暮らしたウエストヨークシャー(West Yorkshire)のハワース(Haworth)の村はずれで撮影したヒースです。
現在は博物館となっているブロンテ牧師館の裏手には、「嵐が丘」の舞台となった荒地ムーアが広がっています。エミリー・ブロンテ一は、自分の小説の主人公をその荒れ野に根をはるヒースのたくましさになぞらえたのではないでしょうか。
さて、今回、友人がヘザーを見に連れて行ってくれたのは、ブロンテ一家が暮らしたハワースの北東に位置するノースヨークシャー(North Yorkshire)のパンパーデールムーア(Pamperdale Moor)という場所。
きっと、その年によっても見ごろの時期は多少異なるのだと思われます。
空模様によっても、へザーの花の色合いは変わって見えるにちがいありません。