「Già il sole dal Gange(陽はすでにガンジス川から)」は、オペラ「L’honesta negli amori(愛の誠)」の中のアリアで、アレッサンドロ・スカルラッティ(Alessandro Scarlatti, 1660-1725)によって作曲されました。
ガンジス川から昇った太陽の光が、露にきらめき草木を照らす情景を、躍動感あふれる旋律で活き活きと歌い上げています。17世紀のイタリア人は、太陽が昇るときは「東方」に位置するインドのガンジス川から昇るのだと考えていました。この詩には、大きな憧れ、夢、希望がこめられているのです。
Gia il sole dal Gange – Cecilia Bartoli
Già il sole dal Gange 岡田麻里(Sop)、近藤花加(Pf)
Già il sole dal Gange 太陽はガンジス川から
Alessandro Scarlatti (1660~1725):作曲
Felice Parnasso:作詞
Già il sole dal Gange
più chiaro sfavilla
e terge ogni stilla
dell’alba, che piange.
Col raggio dorato
ingemma ogni stelo
e gli astri del cielo
dipinge nel prato.
すでに、ガンジス川から太陽は昇り、
一段と輝きを増し、夜露を一つ一つ磨き上げている
太陽の金色の光は、あらゆる草木を輝かせ、
草原一面、星屑を撒いたようだ