本格的にオペラを日本で見るのは何年ぶりか?東京文化会館大ホールは5階バルコニーまで大入りだった。まず、黛敏郎の音楽がすばらしかった。東京交響楽団の演奏と外国人の指揮者も良かった。ドイツ語上演も良い!物足りなかったのは、胸に響くようなアリアがない、足りなかったかなぁ。演出に工夫と切れがあり、中でも主人公の心象風景を描く少年バレエダンサーが躍動。見ごたえがあった。女性の役割、演出が紋切り型で、三島由紀夫と黛敏郎の「限界」か。もう少し現代風に意味をとらえなおし大胆に変えたら、世界で受け入れられるのでは?と思う。
平成30年度文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業) 2019都民芸術フェスティバル 参加公演 《フランス国立ラン歌劇場との共同制作》
東京二期会オペラ劇場
オペラ全3幕 金閣寺
日本語及び英語字幕付き原語(ドイツ語)上演
原作:三島由紀夫
台本:クラウス・H・ヘンネベルク
作曲:黛 敏郎
会場: | 東京文化会館 大ホール |
公演日: | 24日(日) 14:00 |
《ものがたり》
「金閣ほど美しいものはこの世にない」… 右手に障害を持つ溝口は、父から事あるごとにそう聞かされて育ち、やがて金閣寺に預けられることになる。
障害によるコンプレックス、憧れの女性からの軽蔑と死、母の不貞、父との死別、戦争の激化…などを経験する中で、溝口は次第に金閣の美の魔力にとり憑かれていく。
やがて戦争が終わり……。
尊敬する片山杜秀の評(朝日新聞)
(評・音楽)二期会、オペラ「金閣寺」 疾風怒濤、演出のマジック
2019年3月4日16時30分