「黄色い鳥のいる風景」  谷川俊太郎

2014年12月02日火曜日

「黄色い鳥のいる風景」
 
 

横浜市大混声合唱団OB/OG会で、現役の学生がコンサートで歌う
うたを披露してくれた。
まどみちおの「うたをうたうとき」を聞いた時
の感動を思い出した。

torinoiru_fukei.jpg                <「クレーの絵本」から>

とりがいるから  そらがある
そらがあるから  ふうせんがある

ふうせんがあるから  こどもがはしってる
こどもがはしってるから わらいがある

わらいがあるから かなしみがある
いのりがある  ひざまずくじめんがある

じめんがあるから みずがながれていて
きのうときょうがある

きいろいとりがいるから
すべてのいろとかたちとうごき
せかいがある


この、谷川俊太郎の連作の中に、もうひとつすばらしい詩があった☆

「死と炎」

shi_to_honoo.jpg

かわりにしんでくれるひとがいないので
わたしはじぶんでしなねばならない

だれのほねでもない
わたしはわたしのほねになる

かなしみ かわのながれ
ひとびとのおしゃべり
あさつゆにぬれたくものす

そのどれひとつとして
わたしはたずさえてゆくことができない

せめてすきなうただけは
きこえていてはくれぬだろうか
わたしのほねのみみに

 そのほかの詩はこちらから